意志決定・行動選択とそれに影響を与える要因
・意志決定・行動選択とは
健康は生活習慣や行動と関連しています。
それらの習慣や行動について、決めたり選んだりすることを意志決定・行動選択といいます。自分で決めることだから簡単かというとそうではありません。意志決定・行動選択には、さまざまな要因が影響しているからです。
・個人的な要因
たとえば、不完全な知識しかもっていなかったり、誤った情報を信じていたりすれば、適切な意志決定や行動選択はできません。
また、「気分が落ち込んでいる」「○○に好奇心がある」などの理由で不適切な行動をとることもあります。したがって、知識や心の状態は意志決定・行動選択を左右する要因といえます。また、健康や自分自身をどれだけ大切に考えているかなどの価値観も意思決定・行動選択に影響を与えます。
・社会的な要因
家族や友人など、周囲の人々からの影響は大きく、それにより、様々な影響を受けています。よい影響を受ける場合もありますが、ときには悪い影響を受ける場合もあります。また、テレビ、新聞、雑誌などのマスメディアから流される広告も含めたさまざまな情報も、私たちの行動を大きく左右します。本人が気づかないうちに、それらの影響を受けている場合も少なくありません。
健康的な意志決定・行動選択を実現する工夫
・情報の収集と思考・判断
健康にとって好ましい意志決定・行動選択をするためには、正しいかどうか判断できるような複数の情報が必要です。しかし実際には、私たちはたった1つの、あるいは偏った数少ない情報をもとに意思決定や行動選択をしがちであり、その結果、不適切な選択をする可能性が高くなっています。
できるだけ多くの情報を集め、正しさや本当に自分が望むことと照らしあわせるなどして、十分考えた上で判断することが大切です。
・計画と評価
何かをしようと思ったら、目標を明確にした上で、その実現や継続のための現実的な計画を立てることが有効です。計画を立てずに実行すると、無理をして失敗したり、長続きしなかったりすることがあります。
もちろん一度計画を立てても、実行の途中で問題点が見つかり、つまづくこともあります。
いつも自分の行動を評価し、必要に応じて計画を修正することも大切です。
以上は、保健体育の教科書の内容です。(現代高等保健体育・大修館書店)
ことダイエットや健康に関しては、たった1つの、あるいは偏った数少ない情報をもとに意志決定や行動選択をすることが多いように感じます。十中八九上手くいっていません。
- 目標を明確にした上で、その実現や継続のための現実的な計画を立てる
- できるだけ多くの情報を集め、正しさや本当に自分が望むことと照らしあわせるなどして、十分考えた上で判断する
- 自分の行動を評価し、必要に応じて計画を修正する
何事においても大切なことです。