筋トレの正しいフォームってなんでしょうか。
- 対象筋にしっかり効かせることができる
- 筋肥大やパフォーマンス(機能)向上など結果を出せる
- 怪我をしない、痛めない
筋トレの目的は様々ですが、どれかひとつ欠けても正しいフォームとは呼べません。
しかし実際の現場では、見た目はできていそうな雰囲気だけど中身は残念なフォームが流通しています。
特に怪我の問題。正しいフォームなら痛めることはないはずなのに関節を痛める。
口に出さないだけで怪我に苦しんでいる人は少なくありません。
そして意外にも、初心者よりベテラントレーニーほど深刻な悩みであることはあまり知られていません。
怪我をしやすい関節の動きを曲がるストローであらわしてみました。
ストローの蛇腹の部分を縮めた状態のまま曲げ伸ばしする。
可動部に向かって押し込んで(突っ込んで)曲げ伸ばしする。
所謂インピンジメントです。
肩関節インピンジメント症候群とは
投球障害肩の一種です。
社会福祉法人 仁生社 江戸川病院 webサイトより
インピンジメントというのは、『衝突』という意味です。肩関節を動かす際に、関節付近で他の骨や筋肉との衝突が生じることによって、組織の損傷が起こって痛みが生じる病気です。
基本的には、野球選手の投球障害肩の一種ですが、オーバーヘッドスポーツといわれる、バレーボールやテニスなどで肩の痛みを生じる場合や、中高年の方の痛みが出る場合でも肩関節インピンジメント症候群となることがあります。
肩関節の上の方で骨と骨がぶつかったり、肩関節の中で筋肉などが挟まったりすることで生じることがあります。
インピンジメントは肩だけではなく、全身の関節、特に肘・膝・股関節・首などに起こりがちです。
トレーニーに多い肘の故障であらわしてみます。
これは悪い例です。
三頭筋のトレーニング、ライイングエクステンション(スカルクラッシャー)は注意しないと怪我をしやすい種目ですが、赤い矢印のように肘関節に向かってインピンジメントする場合がよく見られます。
肘のパキ音もこの場合によくあります。
僕自身、パキ音があったですが関節の動かし方を学んでから改善しました。
重い重量を扱うほどに前腕を上腕側に引き込みがちになるため、余計に怪我をしやすくなります。
良い例です。
上腕から前腕を遠ざけるイメージです。
特に画像右側の伸展時に遠くに持っていくイメージ。
もっと言えば屈曲時に肩の引き込みにも注意して、鎖骨から肩~肩から上腕~上腕から前腕と遠ざけるイメージにすると、詰まりやパキ音が改善されるかと思います。
この動きでやると今までの重量が重く感じるはずです。
ということは今までの重量は適正ではなく、無理なフォームで怪我を招く原因だったとも考えられます。
ストローでの良い例です。
ストローの蛇腹を伸ばして曲げ伸ばしする。
左と右を遠ざけるイメージです。
僕が特に意識しているトレーニングは、肩トレではサイドレイズやショルダープレス。鎖骨を広げるように。
胸ではベンチプレス。肩を痛めないようここでも鎖骨を広げる意識。
脚ではスクワットでの膝と股関節。ホニャララ。
人それぞれ癖があるでしょうし、左右どちらか片方を引き込みやすかったりもします。
痛みを伴うトレーニング(筋肉痛や負荷による対象筋の痛みを除く)はすべきではありません。
トレーナーに教えてもらっている人なら、痛みがあるのはなにがよくないのか、どうすれば改善するのかを質問するといいです。改善に繋がる回答があるかどうかわかりませんが。
ちなみに関節を詰める癖はトレーニング時だけのものではなく、普段の生活の癖が大きく影響します。
からだすてき塾では、10年後20年後の健康を視野に機能解剖学に基づいた動きでそれぞれの目的に合わせた指導を行っています。
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